教材・アプリ選び
英語多読アプリの選び方
英語多読アプリは、サービスによって扱う教材も、難易度の合わせ方も違います。洋書を1冊ずつ楽しみたい人と、短い記事を毎日少しずつ進めたい人とでは、合うアプリも変わってきます。この記事では6つのサービスを、扱う教材・難易度・辞書や音声などの機能の3つの観点で比べ、目的別の選び方を紹介します。

この記事のポイント
- まず確かめたいのは「どんな教材を扱っているか」と「難易度を自分に合わせられるか」の2点
- 洋書を1冊ずつ楽しみたいのか、短い記事を毎日重ねたいのかで、候補が分かれる
- 辞書・音声・単語帳・読書記録は、続けやすさを左右する
- Randoku は、多読を気軽に始めて、短い記事で毎日の語数を積み上げたい人に向いている
英語多読アプリは、何を基準に選べばいい?
英語多読アプリを選ぶときにまず確かめたいのは、「どんな教材を扱っているか」と「自分に合う難易度を選べるか」の2点です。洋書、マンガ、ニュース、短い記事など、サービスによって中心になる教材が違います。
次に、辞書や音声、単語帳、読書記録など、続けやすさを支える機能を見ていきましょう。この記事では、次の8つの観点で比べました。
- 扱う教材(本・マンガ・ニュース・記事など)
- 難易度の合わせ方
- 辞書(わからない単語の意味をどう確かめるか)
- 音声
- 単語帳(調べた単語をあとで見返せるか)
- 読書記録
- 教材の探し方
- 向いている人
難易度や辞書、単語、音声との付き合い方は、別のコラムで詳しく扱っています。
- 難易度の合わせ方:「ちょうどいい難しさ」の見つけ方
- 辞書との付き合い方:なぜ辞書を引かずに読むのか
- 単語の覚え方:単語は「覚える」より「再会する」
- 音声の使い方:読むと聞くを重ねる
目的別に選ぶなら、どのアプリが候補?
主な候補を目的別に並べると、次のようになります。何を楽しみたいかが決まっていれば、ここから選んでかまいません。
- 洋書をそのまま楽しみたい:Kindle
- 学習者向けのレベル別の本を1冊ずつ進めたい:Oxford Reading Club
- 好きなマンガを英語で楽しみたい:Langaku
- 英語のニュースに触れたい:レシピー(ポリグロッツ)
- 自分で見つけた英文を教材にしたい:LingQ
- 多読を気軽に始めて、毎日の語数を積み上げたい:Randoku
主な英語多読アプリは、それぞれ何が違う?
主な英語多読アプリのいちばん大きな違いは、中心になる教材です。Kindle は電子書籍、Oxford Reading Club は学習者向けのレベル別の本、Langaku はマンガの英語版、レシピー(ポリグロッツ)は英語ニュースの記事、LingQ は本やポッドキャストなどのレッスン、Randoku はレベル別の英文記事を扱っています。
下の2つの表は、各社の公式情報をもとにまとめたものです。料金は金額を載せず、無料で使える範囲と課金方式だけを記しました。「公式情報では確認できず」は、2026年9月30日時点の公式情報で確かめられなかった項目です。
まずは、各サービスで扱う教材と、難易度の合わせ方を比べます。楽しみたいものが決まっているなら、この表から候補を絞れます。
表1 扱う教材と難易度
| サービス | 扱う教材 | 難易度の合わせ方 | 教材の探し方 | 課金方式 |
|---|---|---|---|---|
| Kindle | Kindle ストアの電子書籍(洋書・マンガ・雑誌など)。PDF などの文書も送って読める | 本ごとのレベル分けは公式情報では確認できず。英単語の上に意味を出す Word Wise 機能がある | ストアで本を探し、購入前に試し読みできる | 本ごとに購入。読み放題の会員サービスもある |
| Oxford Reading Club | オックスフォード大学出版局のレベル別リーダー(学習者向けに難易度を段階分けした本) | 本そのものがレベル別に作られている | 公式情報では確認できず | 期間ごとのアクセスコードを購入する。無料体験がある |
| Langaku | 集英社などの人気マンガの英語版 | 英語で表示するコマの数を段階的に変えられる | 収録作品(公式サイトに一覧あり)から選ぶ | 無料プランあり。全作品が対象になるのは月額制の有料プラン(Langaku+) |
| レシピー(ポリグロッツ) | 毎日更新される英語ニュースの記事など | レベル診断をもとに、AI がレベルに合う学習カリキュラムを作る(有料プラン) | 好きなジャンルの英語ニュースを選べる | 記事の閲覧と単語の学習は無料。有料プランは期間ごとの契約 |
| LingQ | 本・ポッドキャスト・ニュースなどのレッスン。YouTube や記事など、自分で見つけた素材も取り込める | AI でレッスンの難易度を下げた版を作れる | ニュース・科学・文化などのトピックから選ぶ | 無料で始められる。有料プラン(LingQ Premium)がある |
| Randoku | 運営が公開する英文記事(AI が執筆または再話) | 同じ記事をレベル別に用意。読書中でも切り替えられる | 興味のあるテーマを選ぶと、合った記事がホームに並ぶ | 無料プランあり。有料プラン(月額・年額)がある |
教材と難易度で候補を絞ったら、次は続けやすさを支える機能を確かめましょう。辞書や音声、単語帳、読書記録の中身は、毎日の使い勝手に関わります。
表2 読書を支える機能
| サービス | 辞書 | 音声 | 単語帳 | 読書記録 |
|---|---|---|---|---|
| Kindle | 単語を長押しすると、意味や訳語が出る | 公式情報では確認できず | フラッシュカード機能がある | 読書の進み具合を端末のあいだで同期する |
| Oxford Reading Club | オックスフォードの学習辞典の語義を確認できる | 全文の音声がある。速さを変えられる | 単語帳がある | 学習の進み具合を確認できる |
| Langaku | コマの中の単語で辞書を引ける。AI による解説もある(無制限に使えるのは有料プラン)。コマをタップすると日本語に切り替わる | セリフと単語の読み上げ | 作品の重要な単語を単語帳に保存し、単語テストで復習できる | 読んだページ数・覚えた単語・勉強日数が見える |
| レシピー(ポリグロッツ) | 単語をタップすると日本語訳が出る(ワンタップ辞書) | ネイティブのナレーションつきの記事がある。速さを変えられる | 調べた単語が My単語帳に自動で保存される | 公式情報では確認できず(読む速さを測る「ペースメーカー」はある) |
| LingQ | 単語をタップして意味を見る | レッスンの音声を聞ける。AI の読み上げもある | 単語を保存して、間隔をあけて復習する仕組み(SRS)で覚える。無制限に使えるのは有料プラン | リスニング・リーディング・学習時間・単語の増え方を記録する |
| Randoku | 単語をタップすると意味が出る。文をタップすると和訳が開く | 全記事に音声がある。MYリストの記事は続けて再生できる | 調べた単語やフレーズが自動で貯まり、フラッシュカードで復習できる。無制限に使えるのは有料プラン | 読了した記事数・語数・読書速度・連続日数を記録する |
どのサービスにも無料で試せる範囲がありますが、その範囲はサービスごとに違い、変わることもあります。申し込む前に、各社の公式サイトで確かめてください。
- Kindle:Kindle 無料アプリ(Amazon)(新しいタブで開きます)
- Oxford Reading Club:Oxford Reading Club(オックスフォード大学出版局)(新しいタブで開きます)
- Langaku:Langaku 公式サイト(新しいタブで開きます)
- レシピー(ポリグロッツ):レシピー 公式サイト(新しいタブで開きます)
- LingQ:LingQ 公式サイト(新しいタブで開きます)
洋書やレベル別の本を1冊ずつ進めたい人には?
洋書やレベル別リーダーを1冊ずつ進めたいなら、Oxford Reading Club か Kindle が候補です。どちらを選ぶかは、読みやすさを優先するか、読みたい作品を優先するかで決まります。
Oxford Reading Club は、オックスフォード大学出版局のレベル別リーダー(学習者向けに難易度を段階分けした本)を扱うサービスです。本が最初からレベル別に整理されており、自分に合う段階から始められるため、本選びの迷いを減らせます。全文の音声は速さを変えて聞けて、単語帳もあるため、耳でも確かめながら1冊を進められます。
Kindle は、学習用に作られた本に限らず、一般の洋書をそのまま楽しみたい人に向いています。作品を自由に選べる一方で、難易度は自分で見極める必要があります。単語を長押しすると意味が出る辞書や、英単語の上に意味を出す Word Wise 機能が公式に案内されており、知らない単語が混じる本を進める助けになります。本選びの目安は 「ちょうどいい難しさ」の見つけ方 を参考にしてください。
好きなマンガを英語で楽しみたい人には?
マンガを英語で楽しみたいなら、Langaku が向いています。Langaku は集英社などの人気マンガの英語版を扱うアプリです。絵や場面の流れが意味を補ってくれるので、英文だけが続く文章に抵抗がある人でも入りやすい読み方です。好きな作品や登場人物がいれば、それ自体が続ける理由にもなります。
英語で表示するコマの数は段階的に変えられるため、最初からすべてを英語にする必要はありません。わからないコマはタップすると日本語に切り替わり、セリフの読み上げや AI による単語の解説もあります。作品に出てきた重要な単語は単語帳に保存し、単語テストで復習できます。日本語に頼る割合を減らしながら、英語の部分を少しずつ増やしていけます。
マンガを入り口に、洋書にも挑戦したくなったら Kindle、ニュース記事を読みたくなったらレシピー(ポリグロッツ)など、ほかのサービスも候補になります。
英語のニュースに触れたい人には?
英語ニュースを中心に選ぶなら、レシピー(ポリグロッツ)が候補です。レシピーは、毎日更新される英語ニュースの記事を軸に、単語やリスニング、スピーキングも学べる英語学習アプリです。好きなジャンルのニュースを選べるので、興味のある分野や最近の出来事を英語で追いかけられます。
記事の単語はタップすると日本語訳が出て、調べた単語は My単語帳に自動で残ります。ネイティブのナレーションは速さを変えて聞けるため、ニュースを入り口に、単語やリスニングまでまとめて学びたい人に合います。レベル診断をもとに AI が学習カリキュラムを作る機能は、有料プランで使えます。
LingQ のライブラリにもニュースのレッスンがあります。ニュース以外の素材や、自分で見つけた記事もまとめて扱いたいなら、LingQ も候補です。ニュースを中心に学ぶならレシピー、幅広い素材の一部としてニュースも使うなら LingQ、と考えると選びやすくなります。
自分で見つけた英文を教材にしたい人には?
教材にしたい英文がすでに手元にあるなら、LingQ が適しています。LingQ は、本やポッドキャストなどのレッスンを読んで聞ける言語学習アプリで、YouTube の動画や Web の記事など、ふだん見つけた素材を取り込んでレッスンにできます。
取り込んだ素材は、単語をタップして意味を確かめ、保存した単語を間隔をあけて復習する、という流れで学習に使えます。素材が難しすぎるときは、AI で難易度を下げた版を作れます。気になった英文を、そのまま自分の教材にしていけるのが LingQ の強みです。
PDF などの文書を端末で読むことが主な目的なら、文書を送って読める Kindle も候補です。単語の保存や復習まで含めて学びたいなら LingQ、手元の文書をシンプルに読みたいなら Kindle、という分け方ができます。どちらの場合も、取り込む素材は、元のサイトや各サービスの利用条件に沿って使ってください。
多読を気軽に始めて、読む量を積み上げたい人には?
多読を気軽に始めて、少しずつ量を増やしていきたいなら、Randoku が向いています。Randoku は、毎日のすきま時間で読んだ語数を積み上げられる英語多読の Web アプリです。
多読を始めようとすると、自分に合う教材を探したり、難易度を見極めたりするところで意外と手間がかかります。Randoku では、興味のあるテーマを選ぶと、レベル別の英文記事がホームに並びます。自分のレベルがはっきり分からなくても、難しいと感じたらその場でやさしいレベルに切り替えられます。記事は短めなので、通勤や休憩のようなすきま時間でも1本ずつ進められます。
わからない単語はタップすると意味が、文はタップすると和訳が出ます。調べた単語やフレーズは自動で残り、あとからフラッシュカードで復習できるので、読んで終わりにせず語彙の学習にもつなげられます。読了した記事の数や語数、読書速度、連続日数も記録され、積み重ねが目に見える形で残っていきます。全記事に音声があり、記事を音声で聞き直すこともできます。
Randoku はどんな人に向いている?
Randoku は、特に次のような人に向いています。
- 多読に興味はあるが、どの本から始めればよいか分からない
- 洋書を1冊通して読むのは、まだハードルが高い
- 通勤時間や休憩時間に、短い英文を少しずつ進めたい
- 自分のレベルに合った英文を探す手間を減らしたい
- 読んだ語数を記録して、積み重ねを実感したい
- 読書中に出会った単語やフレーズを、あとから復習したい
記事が短く、途中でレベルを変えられるので、「難しすぎて最後までたどり着けない」という多読のつまずきを減らせます。教材探しから読書記録、単語やフレーズの復習までを一つのサービスで済ませられるため、はじめて多読を試す人でも、始める前の準備がほとんど要りません。
記事は AI が執筆または再話し、公開前に校閲しています。スマートフォン・タブレット・パソコンのブラウザから使えます。
無料プランと有料プランがあり、無料プランには読める量や一部の機能に制限があります。くわしくは 使い方ガイドの「プラン」 を、画面や機能は Randoku のトップページ をご覧ください。
Randoku が向かないのはどんな人?
Randoku が向かないのは、1冊の本を通して読みたい人です。Randoku が扱うのは短い記事で、本ではありません。本を楽しみたいなら、レベル別の本がそろう Oxford Reading Club や、洋書を選べる Kindle が合います。
英語圏で出版された本や、ニュースメディアの記事をそのまま読みたい人にも、Randoku は向きません。Randoku の記事は、AI が執筆または再話したものです。洋書なら Kindle、ニュースメディアの英語記事ならレシピー(ポリグロッツ)、自分で見つけた英文なら LingQ が候補になります。
英語以外の言語を学びたい人にも向きません。Randoku が扱うのは英語だけです。LingQ は、英語のほかにも多くの言語に対応しています。
複数のアプリを併用してもいい?
複数のアプリを併用してもかまいません。たとえば、ふだんは短い記事で日々の読書量を増やし、週末は1冊の本を進める、という分け方もできます。教材が変わると、同じ単語に別の文章で出会う機会も増えます。
大切なのは、無理なく読み続けられることです。どのアプリを使う場合も、話の筋を追える難易度のものを選んでください。
結局、どう選べばいい?
英語多読アプリは、扱う教材と難易度の合わせ方から選ぶと迷いにくくなります。洋書を1冊ずつ楽しみたいのか、マンガやニュースに触れたいのか、短い記事を毎日重ねたいのかを先に決めれば、候補は自然に絞れます。
迷ったら、読みたいものが見つかりそうなアプリを2つほど、無料の範囲で試してみるのがおすすめです。短い英文記事から始めたいなら、Randoku も候補に入れてみてください。教材を探したり、難易度を細かく見極めたりしなくても、今日から多読を始められます。
まずは1本、読んでみてください。
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