学習習慣
読むと聞くを重ねる
読めば分かる英文が、耳で聞くと分からない。これは聞く力が足りないというより、頭の中の音と実際の音がずれているからです。読んだ記事をもう一度聞くと、そのずれが埋まっていきます。

この記事のポイント
- 読めるのに聞き取れないのは、音と意味が結びついていないから
- 意味の分かっている英文を聞くのが、いちばん効く
- 耳の時間は、読む時間を削らずに足せる
読めるのに、聞き取れない
文字で見れば分かる英文が、音になったとたんに分からなくなる。単語も文法も知っているのに、聞くとそのまま通り過ぎていく。ここで多くの人は、リスニングの練習量が足りないのだと考えます。
けれど原因は、もう少し手前にあることが多いです。その単語を、実際に発音されている音の形では覚えていないのです。
読むほうから英語に入った人ほど、この差は大きくなります。文字で覚えた単語は、目で見れば意味が浮かぶのに、音の側の見当はついていないままだからです。
黙って読んでいるときも、頭の中では音が鳴っている
英文を目で追っているあいだ、頭の中では自分なりの発音で音が鳴っています。その音が実際の発音と違っていると、耳で同じ単語を聞いても、知っている単語だと気づけません。
英語では、隣り合った単語がつながったり、弱くなったり、ほとんど消えたりします。一語ずつ区切って覚えた音のままだと、文になった瞬間に別のものに聞こえます。
つまり「知らない単語だった」のではありません。「知っている単語だと気づけなかった」ほうが、実際にはずっと多いのです。
この差は、聞く量を増やしていけば少しずつ埋まります。ただ、意味の分かっている英文を音で追うほうが、近道になります。
だから、読んだ記事を聞く
意味の分からない英語をただ流しているだけだと、耳に届くものは雑音に近くなりがちです。聞き流しは効かない、と言われるのはこの状態のことです。
一度読んで話の筋が分かっている記事なら、意味を取るほうに気を取られずに済みます。空いたぶんの注意が音へ向くので、「この単語はこう聞こえていたのか」という気づきが起きます。
同じ記事に二度触れることにもなります。読んで一度、聞いてもう一度。単語や言い回しに再会する回数が、そのぶん増えます。
順番を逆にして、先に聞いてから読むこともできます。どこが聞き取れていなかったのかがはっきりするので、あとで文字を見たときの発見は大きくなります。
ただし、はじめのうちは読んでから聞くほうが楽です。分からない音に長く付き合うのは、それだけでしんどいからです。
声に出すと、もう一段はっきりする
余裕があれば、聞こえた音を少し遅れて口に出してみてください。うまく言えないところは、たいてい聞き取れていないところです。
口が詰まった場所が、そのまま次に聞き直すべき場所になります。記事の全部をやる必要はありません。一文だけでも、聞くだけのときとは残り方が変わります。
発音がきれいかどうかは、気にしなくて大丈夫です。ここで見ているのは、聞こえた音を自分でなぞれるかどうかだけです。
耳の時間は、読む時間を削らない
音にはもうひとつ、続けるうえでの利点があります。読むには画面を見る必要がありますが、聞くのは目も手も空いたままできます。
通勤の途中、家事の合間、歩いているとき。読む時間が取れなかった日でも、英語に触れられる時間はそこに残っています。
Randoku がすべての記事に音声を用意し、MYリストに入れた記事を続けて再生できるようにしてあるのは、この時間を使うためです。読み終えた記事をリストに入れておけば、次に手が空いたときの教材がそこに並んでいます。
和訳を開いたまま再生すると、読まれている文に合わせて和訳も送られます。聞いていて分からなくなった文だけを、再生を止めずに確かめられます。
とはいえ、聞くほうだけを増やしても読む量は増えません。土台にあるのは読むほうで、音はそれを別の入り口から確かめる手段です。両方が同じ記事の上で重なるときに、いちばん効いてきます。
まずは1本、読んでみてください。
無料ではじめるアプリでの操作は 使い方ガイドの MYリストと音声・連続再生 にあります。
あわせて読みたい

語彙・読む力
なぜ辞書を引かずに読むのか
多読では辞書を引かない、とよく言われます。ところが Randoku は、単語をタップすればその場で意味が出るようにできています。矛盾しているようで、そうではありません。
記事を読む
多読のはじめ方
「ちょうどいい難しさ」の見つけ方
多読がうまくいくかどうかは、読み方より先に、何を読むかで決まります。難しすぎる英文からはほとんど何も残らず、ちょうどいい英文なら時間はきちんと積み上がる。その境目はどのあたりにあるのでしょうか。
記事を読む
学習習慣
1日10分をどう積むか
英語は、数学のように順番に積み上がるものではありません。同じところを何度も通るうちに、少しずつ体になじんでいく。この性質が、時間の使い方をそのまま決めてしまいます。
記事を読む
